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では、引き続きまして……。
シュペルラプター【シュヴァリア重装型】の考察を開始します。
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まず、前提条件と致しまして――。
投稿された設定では、個人仕様機と推察できるような記載がされていますが、武装だけならいざ知らず大型バックパックも装備している事から準量産機として推察をしています。
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前に考察した赤い王様の重装型、だけど……。
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格闘戦用機に重武装……共和国がよくやってるけど、この機体の場合には進む方向性が違うんじゃないかなー、って私は思うけど？
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そうですね……。
ゼフィーが上げた成功例の代名詞はゴジュラス（＝鈍足重格闘戦用機）とシールドライガー（高速格闘戦用機）と思われますが――。
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ゴジュラスは鈍足であるが故に長距離兵装が必要となった結果であり、シールドライガーは戦闘特性を格闘特化型から万能近接戦闘型に拡張させる為の装備でした。
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本考察対象は分類としては後記に近いと考えられますが――この装備には看過できない問題があります。
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なんというか――近接火器ばっかりだもんねー。
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それに、武器選択に困りそうです。
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一度に違う事を一緒に言われると困ってしまいますが……２人の言う通りです。
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まず、ゼフィーの疑問ですが……。
増設された各兵装――ウエポンバインダーは、この口径ではマルチライフルの補完的な能力しか発揮できませんし、ミサイルランチャーも装甲の薄い高速ゾイド程度にしか通用しません。
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加えて中距離以遠の兵装として有効である事の多い背武器（＝バックウエポン・その配置都合上大型兵装が多い）も、考察対象では射程の短いビームガトリングを装備。
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あ、補足だよ〜。
（兵装のサイズから火力は非常に高いと思うけど、その兵種特性から減衰が著しい筈で……中距離以遠には向かないんだよ〜）
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これらを装備した考察対象の近接戦闘力は大きく拡張され、白兵戦闘に至る為の牽制やその最中の追撃等、豊富な選択肢を獲得しましたが――。
同機の天敵と言える射撃戦用第５世代機への対抗策がまったく施されていない状態となっております。
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射撃戦用のは速射型の荷電粒子砲とかハイ・レーザーとかレールガンとか射程が長いのばっかりだもんねー。
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……でも、上手く全部使えるなら――この子、中・近距離では凄い事になるよね？
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えぇ、それはもう……相手をしなくてはならない旧来機部隊は考察対象を発見しただけで絶望に青ざめ、その数分後には阿鼻叫喚の地獄絵図状況に陥っているでしょうね。
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ひえぇぇ……。
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さて、話を戻しまして――次に、プリゼアの指摘ですが……。
これは『パイロットがその全ての火器を操れるか？』という素朴な疑問に集約できます。
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考察対象の操縦方式は不明となっています。
ですが、それがウェシナのようなゾイドとの同調系かネオゼネバス系の脳内スキャニング技術、はたまたパイロット任せの旧来機構＋ゾイドとの精神リンク頼みなのかは判りませんが――。
万が一旧来機構であった場合には、施された重武装の大半が同時・並列使用の出来ない無駄装備と化してしまいます。
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高速戦闘中に武装選択なんて、普通の操縦桿じゃ出来ないもんねー。
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仮に脳内スキャニング系（同調系も頭で思った事伝える為、本質は同じ）であっても、装備が多ければ多い程デバイス側の受信不良という可能性がある為、操作性に難があると言わざるをおえません。
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全部小火器だから誘爆で本体に大ダメージが入る様な事は流石に無いと思うけど、被弾して使用不能になる可能性も多そうだもんねー。
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……そういった不都合が多く考えられる状況で尚、本考察対象が建造された経緯としては――。
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１、格闘戦用機から近距離戦用機へと仕様変更させる為の装備であり、搭載兵装は全て上記した牽制・追撃能力の付与が目的である。
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２、突出した格闘性能が過剰性能だと判断した上で、その能力を減退させたとしても対多数戦闘能力を付与させる必要があった。
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３、実は資金力にモノを言わせた特装機であり、量産を全く考慮していない新造パーツである。
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と、このような３つの案が考えられます。
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……まぁ、どれをとっても考察対象の惰弱点を解決できていない事に変わりは無いのですが。
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どうせ背武器は射角が制限されるんだから、ビームガトリングじゃなくてレールガンとか――というかガイロス帝国製なんだから、荷電粒子砲系の長距離兵装を積めばいいのに。
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それだと重くなり過ぎて格闘能力が下がり過ぎるんじゃないの？
装甲強度は判らないけれど――機動力が売りの子に大重量の長距離兵装を詰むだけだと、せっかくの第５世代機が第４．５世代機クラスに下がっちゃうんじゃ？
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……う〜ん、何か見落としている様な気がするぅ。
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――――ラフィーア。仮説が一つ構築できたのですが、よろしいでしょうか？
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……？ なんでしょうか？
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対単数戦を主軸とした射撃戦用第５世代機は別の機体が宛てられており、考察対象の装備はその機体との協同を前提とした外装なのでは？
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……はっ！？（汗）
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その外装を転用し、個人仕様機としたのならば受領した設定の説明も付きます。
――バニッシュラプター
という名機を生み出した国家です。例え没落していていも、侮らない方がよろしのでは？
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…………。
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