運営雑談13:スカイクラウ

 今回の運営雑談は『虚心の鈴音』本編のネタバレを含みます。




































 本HP内の作品に置いて、重要なファクターとなる古代ゾイド人の遺産――スカイクラウシリーズの解説を開始します。
 まず、概観等を簡単に述べますと……型は螺旋貝(オゥルガシェル)型で全長1.3kmの巨大な古代種となります。
 元ネタはAC4系の衛星掃射砲とTaTuYaさんの「衛星反射砲」だね。
 設定確立当初は有名なSF作品であるヤマトの「反射衛星砲」の事は影も形も知らなかったから、初めてその存在を知った時、装甲板はかなりびっくりしていたわね。
 TaTuYaさんの衛星反射砲も、原典は「ふしぎの海のナディア」の「バベルの塔」だと思っていた為に、その衝撃たるや今でも夢に出るそうです。
(↑注:盛ってます)
 ちなみに、『虚心の鈴音』でグリフティフォンことスカイクラウ21が使用しようとしていた「衛星反射砲モード」は本来の用とは異なる使用方であり、衛星(隕石)掃射砲としての運用が本来の使い方です。
 一度大気圏外に照射してから、また大気圏を通して地表に撃ち込むなんて、エネルギーロスの固まりだもんねー。
 まぁ、ロマンはあるけどね。
 その運用思想を詳しく述べますと、惑星に飛来する物体を、複数の個体(管理下の衛星も利用)の同時照射によってデブリも残さず蒸発させる惑星防衛機構群となります。
 「衛星反射砲モード」は上記で使用する衛星群――主にデブリ掃射用の照射範囲調整機構を複数機使用し、かなり無理をして地上へ向けている訳ね。
 話を進めまして――09番までが旗艦型のナンバリングであり、11番以降が構成艦型のナンバリングになります。
 自衛隊の護衛艦に例えると、旗艦型はDDG(イージス艦と言えば判り易い?)、構成艦型はDD(ニュースに出ないけど、実質主力)かな。
 ナンバーは9隻分まで用意されていたけれど、実際の所は4隻までしか存在せず――。
 当時可動中だった01〜03までの3隻は恐らく真デスザウラーに撃沈され、ドックで艤装中だった04(フィーエルの事)は運良く今の時代まで生き残ったと。
 直接戦闘を想定していない対空砲台に、陸上での殴り合いを期待されても困ります。
 構成艦型も21(パンドラ)が居るから11隻は居たと考えられてるけど、真デスザウラーとか真デススティンガーとか……いろんなモノに撃沈されてるよねー。
 ――パトリオットミサイルシステムが戦闘艦艇や戦車に接触した様な状況です。
 交戦した個体が生存している方が奇跡であると思考して下さい。
 戦闘能力を主とした立ち位置はそんな感じだけど、この機体で最も特筆すべき点はトンデモナイレベルでの省力化が施されている点かな。
 その徹底した人員削減ぶりはハードの面にも徹底しており、外装の再生能力は並より少し高い程度ですが、内装の修復・保全能力はまさに驚異であり、数千から数万、もしかしたら億の桁の年経過した後でも欠損なく稼働できる状態を維持していました。
 これは、管理ユニットが統括する人型端末(管理ユニットによって管制・制御される管理ユニットの同型機)によって内部の清掃・保全(損傷時には修理作業)が行われている為であり、内包した材料精製プラントが致命的な欠損を被らない限り、最適な状態を維持する事が出来る為です。
 ゾイドコアについても、寿命等を考慮して次に運用するゾイドコアを生成・育成・保管する機能まで付いており、主機となるコアジェネレーターについても主・副・予の3基型を採用してローテンションによる保全を行っています。
 これは製造した機体を可能な限り長く使用する意図があったと考える事も出来ますが、本質は惑星防衛という重要ながらも「待機」が基本となる仕事に人的資源を割く余裕が無かったとも考えられ――。
 同シリーズを製造した組織と同じく、人的資源の乏しいリバイン・アルバにとって、掛け替えのない重要拠点として機能しています。
 ……とは言え、欠点が無い訳ではなくて――。
 最大の欠点として、スカイクラウがその機能を100%発揮する為には、管理ユニットがZA能力を持つ者を『所有者』として承認する必要がある事だよねー。
 これは衛星掃射行動時に僚艦との超長距離精密連動にゾイド間のリアルタイム同調が必要不可欠だったと言うのもありますが、自律兵器として完成され過ぎている同機に対する安全装置としても考えられていたようですね。 
 陸戦戦闘能力が現時代であっても皆無な事と、移動力が殆どない事はあんまり障害にならないから無視するとして――。
 あえてもう一つ上げるとすれば、管理ユニットの完全複製が出来ない事、かな。
 内装の復元力が凄まじい事から、相応の外装さえ構成してあげれば沢山量産出来そうなんだけど――。
 新バトルストーリーのデススティンガーの様に、変異した個体が大量発生する事態を防ぐ為、管理ユニットが管理ユニットの完全複製を製造する事には厳重なプロテクトが掛けられており、当機を量産する事はは不可能となっています。
 これが、欠点……というかもう一つの安全装置という訳かな。
 上の方でも言った通り、管理ユニットは末端の作業ユニットとしての身体を量産する事は出来るんだけど、その制御は管理ユニットが行っているから作業ユニットが増えれば増える程処理が重くなる――。
 つまりは身体はいっぱいあっても動かしているのは1つの管理ユニットだから、その総数が凄い事になっている本機の管理を、1体の管理ユニットが複数機に対して行うのは絶対無理=本機の安価な量産は無理――と言う訳。
 補足となりますが、リバイン・アルバはウェシナを使ってスカイクラウの模造品を作ろうとした事がありましたが、管理ユニットに当たる物の目途が立たず、計画段階で頓挫した前歴がありますね。
 ……飛来する隕石からの惑星防衛は重要な仕事ではありますが、本機最大の優位性はその効率ですからね。
 戦力だけならば、その製造・管理保守予算で通常戦力を作った方が遥かに良い訳です。
 そして、開発元も「待機」時間が長い事を考慮したと考えられ、旗艦型は02以降、構成艦は3番艦である13以降から内部空間や量子コンピューターの調整が行われ、なんらかに特化した研究プラント1つを内包する様式へとシフトしたようです。
 施設管理にコストを掛けなくて済む上、隕石迎撃中以外なら安定した大電力や量子コンピューターによる支援を使用できるという好条件が付きますからね、研究所を併設するのは理に適っているという訳です。
 スカイクラウシリーズとして共通項はここまで、以降はそれぞれの艦の個別説明に行くよー。
 んじゃ、まずはフィーエルの事からね。
 当機が担当する本機(04)は上記でも述べた通り旗艦型です。
 隕石迎撃時に各艦の統一照射を指示する指揮官を務める事から、当機は思考アルゴリズムの順位が構成艦型とは異なっており、より指揮者に相応しい仕様となっております。
 そして、内包プラントは兵器研究・工廠プラントであり、アルバからリバイン・アルバ、ウェシナに至るまでの兵器開発の発展に貢献しました。
 本来の役目である衛星(隕石)迎撃時の指揮を取る為、全部の構成艦に命令を送れるのが最大の特徴って言えるかもしれないけれど、平時だと特徴が無いのが特徴になっちゃうかな―。
 旗艦型と言うだけあって、「待機」中にも収集・集約した情報から危険因子の探知等で多くのリソースを割いている分、兵器研究・工廠プラントを組み込まれた構成艦型と比較すると作業効率も悪いからね〜。
 ――――。
 次は21……構成艦型であり、本編でグリフティフォンと命名されてウェシナの敵に回った個体ですね。
 内包プラントはフィーエルと同じ兵器研究・工廠プラントで、新兵器の開発・製造等に特化している仕様ね。
 作中でゼニス・ラプターが苦戦する訳だわ。
 本編で語られていない経緯としましては――旧世代の末期、建造していた工廠を敵対勢力側の蠍型に襲われ開発工廠諸共建造中の本機は大破。
 そのまま後のウェシナ・ニザム領内に埋まっていたのですが(本HP中の)ティフォン社に発掘され、同型の旗艦型の息が掛かった勢力と壮絶な同士撃ちを演ずる事になります。
 まぁ、当時の21(パンドラ)はウェシナの後ろにフィーエルが居る事は、予測の候補にこそあれど本格的には思考していなかったからね。
 ここで同士討ち云々って言うのはちょっと酷だと思うかな。
 最後は、僅かな情報しか展開されていない17(メガリス)――構成艦型であり、内包プラントは気象観測・研究の個体となります。
 気象と言うと地味と思ってしまうかもしれませんが、戦闘行動に関しても天候はとてもとても大事なんですよ?
 リバイン・アルバが同機の存在を把握したのはZAC2124年後半であり、本格的に運用を開始した2030年代からウェシナ系の天気予報の的中率は異様なレベルに到達します。
 また、旧世代では実動状態にあった事から同時代の大戦での戦闘経験もあり、同型機を多数沈めた真デスザウラーと交戦状態に陥った際、同機も中破しました。
 しかし、追撃を受ける前に自ら海中に没する事で命辛々生き延びますが、21(パンドラ)が現存していた事から『他にも生き残っている個体が居るのでは?』と探索を始めたゼフィリアに発見されるまで、機能不全のままエクスリックスの沖合の海底に沈んでいました。
 ……よくもまぁ、海洋型の超大型野生ゾイドに食い荒らされなかったものです。
 ゾイドコアやコアジェネレーターの活動を最低限とする事で海底の構成物に擬態していた様ですね。
 ゼフィリアに発見された後、当機の指揮下に入る事でゼフィリアの影響下となり、周辺の超大型野生ゾイドの襲撃に晒される危険性が無くなった事から本格的な再起動を開始し、豊富な海洋資源を元に急速な修復を成し遂げました。
 完全修復後は上記でも述べた通り、気象系の共有情報を行う事でリバイン・アルバの行動を支援しておりますが――。
 ――しかし、ゼフィリアや当機に対して保有する情報の隠匿を行っており、非協力的であると言えます。
 一応指揮下に入っているけれど、元々の所有者だった古代人の集団や正当性のある旗艦型が出たりしてフィーエルの方針に矛盾が生じたら、たぶん裏切るわねー。
 ……結構重要な事だと思いますが、気楽に言いますね。
 昔実働状態にあったって事は、それだけの願いや無念を託されていると言う事でしょ?
 そう簡単に変わらないわよ。
 これだけの技術がありながら、どうして古代人達は無限の可能性がある宇宙に出なかったのか、真デス等の考察は次回以降だよ〜。
 今のTOP絵に関する運営雑談が、また遠のくと思考します。
 制作裏話を語る前にTOP絵が変わるかもねー。



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