戦歴考察
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戦歴考察
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へリック共和国が開発した、惑星Zi最高の傑作中型ゾイドだね〜。
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初登場は第1次中央大陸戦争(旧バトスト)の中期頃――。
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ゼネバス帝国軍の侵攻部隊に対するへリック共和国軍の包囲殲滅作戦の先鋒、帝国軍高速戦闘部隊へのかく乱要員として投入され、同部隊のヘルキャット隊に多大な被害を与えたのが初陣となります。
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ちなみに、これはへリック共和国軍が初めて高速戦闘部隊を運用した時の話でもあるわね。
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この作戦以降、偵察・工作・側面攻撃とへリック共和国軍に無くてはならない裏方として各戦線で運用され、数多くの戦果や情報を同国に齎しました。
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運用経歴としては、第1次大陸間戦争突入時に1回主力から外されたけど……第2次大陸間戦争以降は初戦から再登板。
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数で勝るガイロス帝国軍に対してヘリック共和国軍が劣勢に陥る中、その機動性、隠密性、運用性を最大限に発揮する事で戦果を上げ続けたものの――。
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次々と登場する新鋭ゾイド群に対し、中盤以降には中型ゾイド最強の一角を他の機体に明け渡す事になりました。
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しかし、その後もヘリック共和国軍最高の裏方として暗黒大陸戦線まで活躍し続け、第2次中央大陸戦争時にもゲリラ戦や偵察・工作等によって共和国軍を支え続けました(※)
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(※)の補足〜。
本に描写は無いけれど、これだけの機体ならあの劣勢下でも活躍できる筈と考えたんだよ〜。
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あと、一応もう一回補足しておくけれど……最高であって最強じゃないからね。
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最強の中型ゾイドの候補としましては、戦闘重視の高速系最強はライトニングサイクス、中型高速ゾイドの分類としての最強はシャドーフォックス、直接戦闘系最強はブラックライモスが挙げられます。
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ま、それらを押しのけて「最高」の評価を得られた理由は後々に、ね。
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防御思想
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防御思想
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装甲方式は、へリック共和国の高速ゾイドらしい要点装甲方式を採用しております。
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高速ゾイドという分類を作ったゼネバス帝国系は全身装甲方式が主流ですので、要点装甲方式の高速ゾイドの走りはコマンドウルフからとなります。
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同時期に開発されたへリック共和国製大型高速ゾイドのシールドライガーは、非装甲方式という前代未聞の装甲方式だもんね……。
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ま、それでも装甲板の考え方だと要点装甲の防御性能は落第確定なんだけど……。
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コマンドウルフの場合、サイズが中型ゾイドである為に使い捨ても可能な事から「可」としています。
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まぁ、高い機動・運動性能を確保する都合上、真っ先に削られるのは装甲だからねぇ。
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仮に全身装甲方式を採用したとしても、中型ゾイドクラスが搭載できる物では小型ゾイドの主砲が当たった位でも貫かれる恐れがあり……当たったらどこでもお終いとなる可能性があります。
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そんな状況ですから、装甲範囲を削っても強力な装甲を前面を主に配したのは……なかなか堅実と言えます。
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尚、HMMの設定は矛盾だらけの為不採用としております。
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フレームの負担を、被弾した時に壊れるのが役目である装甲にも受けさせる。
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そんな事をすれば装甲部位に当たっても機能障害が発生してしまいますので、だったら最初っから重い(=材質の関係から)装甲なんて取っ払ってフレームを強化した方が機動・運動性能も向上しますからね。
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装甲は消耗品と考えるのが妥当である事から、機体構造系と混合すると碌な結果にならない事が明白となります。
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そして、この装甲フレーム論を採用するとコマンドウルフの数ある優位性の1つである拡張性や運用性を大きく損ねる事にも繋がると付け加えます。
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反証が1つだけで済むのならそんな事もあるかも知れませんと言えますが……。
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百害あって一利なしな解説だもんね〜。
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あと、優位性に関しては下の方で順次に、ね。
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攻撃思想
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攻撃思想
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基本兵装は50mm2門1基のビーム砲塔と格闘兵装である爪と牙ですね。
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装備や構造がシンプルなのは生産性、整備性、操作性を考慮しての事だと思いますが……。
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結果はその通り、シンプル、イズ、ベストね。
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標準装備は簡素と言えますが――脱着が容易かつ、フレームと強固な接合が可能な装甲ジョイントを利用し、装甲を取り払ってプテラスの拡張ミサイル(レーザー誘導)を運用した事もあるとの事。
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コマンドウルフの電子兵装はかなり貧弱だし、専用の誘導装置も無いからロックオンは不可能っぽいけどね。
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誘導出来なかったとしても、高速ゾイドの「射撃位置を自由に設定出来る」という優位性を利用すれば無誘導のロケット弾でも当てられるもんね〜。
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この特性は、後々色々な拡張型が生まれている事からほぼ確実で――防御思想で挙げた装甲・フレーム一体型案の有力な反証にもなってるわね。
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だけど、なんで有人操作の砲塔式なんて使ってるの?
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これに関しては、ずっと昔にネット上で面白い考察を見た事がありますので……それも踏まえつつ、推察してみます。
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まず、コマンドウルフは共和国初――いえ、惑星Zi初の対高速戦闘ゾイド用の中型高速ゾイドとなります。
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当然、試行錯誤の部位も多く……特にFCS系はその最たる物であると考えられ、操作負担の大きい高速戦闘用ゾイドを操縦しつつ、高速で動き回る敵高速ゾイドを照準・射撃するのは至難の技であったと推察できます。
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この状況下から、格闘攻撃は従来の戦闘ゾイドと同様にゾイドコアに、射撃攻撃に関しては自動化を推し進める事でパイロットの負担を大きく減少させると共に、機体の生存率を向上させようとしたのだと予測します。
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ここで余所様の考察が入りますが、この自動化した照準システムは、「IFFを返してこない、半径100m〜1000m以内の、ゾイドと思しきものを自動でロックオンせよ」という自動攻撃システムを乗せたと考えます。
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つまり、照準は全部コンピューター任せでパイロットは攻撃ボタンを押すだけでいいって事だよね?
……凄そうだけど、それがどうして有人仕様になったの?
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テストで行き成り隣に居た味方機をロックオンしたのよ。
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…………。
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まぁ、電波の通りは悪い(=IFF認識が難しい)惑星Ziならではの現象ですね。
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上記の通り実験は失敗でしたが、攻撃と挙動を分けると言うのは現代の戦闘ヘリの操縦方法と同じである事からも判る通り、とても有効な方法であり――。
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対高速ゾイド対応の小型で省電力のFCS(※)の開発も難航した事から、有人仕様の砲塔式になったものと推察しました。
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(※)の補足〜。
シールドライガーは1人で操縦できる事から、大型・高負荷の対高速ゾイド対応FCSは完成したと考えられるよ〜。
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あと、偵察や追跡、潜入とかだと人数が必要になる時もあるから……そんな理由もあるかもね。
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なお、アニメ版や改装型、改造型等で判る通り、後年では発展型FCSが実装出来たようで……人が乗る必要のない仕様・火器が実装されるようになりました。
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補足事項
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補足事項
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考察に挙げてない装備は……スモークディスチャージャーだけね。
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類に漏れず、此方も使える装備です。
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現実の戦車にも積まれてる位だからねぇ……。
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通常ゾイドに積んでもいい装備ですが……高速ゾイドに装備した場合、遁走を主な使用目的とした防御兵装が攻撃補助兵装へと様変わりします。
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通常ですと、目を主とした光学系はほぼ確実に。
混ぜた材質次第では熱源・レーダー系も無力化出来る装備ですが……。
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コマンドウルフには優秀な鼻がありますからね……それを邪魔しない材質を使えば、一方的に攻撃する事も可能になる訳です。
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その反面、高速ゾイドとしての性能(機動・運動性能)は当時としては高いレベルとなりますが、年月が経てば経つ程、所詮は旧型と称されるレベルへと落ちていきます。
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しかし、それでも尚、最高の中型高速ゾイドと称した理由は――その運用性の高さにあります。
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防御思想で議題に挙げた装甲とフレームとの依存が無い場合、整備時に装甲を広範囲に取り外す事で保守点検が容易となり、これを転用すれば攻撃思想で議題に挙がりました兵装の使い回しの他、装甲が無い状況での稼動も可能となりなます。
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機体自体も整備性を上げる工夫をしているのも見逃せないよね〜。
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前脚と後ろ脚の部品の共有化とかね。
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肝心の戦闘能力は、確かに後年では見劣りするようになっていきますが――。
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各所で散見されるよう、他種多様な兵装を載せる事が可能であり――そんな「何でも屋」が通常ゾイドとは比べ物にならない行軍速度で戦場を闊歩する。
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それだけでも脅威となりますが、この機体には適度に優れた隠密性と鼻を主とした索敵性能を兼ね備えており、非常に高度な奇襲や追撃、追跡が可能となっております。
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加えて第1世代機故の低燃費から単独や少数での敵地潜入も可能、と。
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……汎用性が高過ぎて、最強機体に見えてきそうなレベルですよね、ホント。
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