戦歴考察
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戦歴考察
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ZAC2044年12月――つまりは第1次中央大陸戦争(旧バトスト)中期頃、大型ゾイド(
アイアンコング
)を張り倒すという衝撃的な1枚でデビューしたヘリック共和国軍の中型ゾイドね。
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戦場が寒冷地である事に加え、へリック共和国軍側の奇襲攻撃の最中と言うベアファイターに圧倒的有利な状況下での出来事でしたが……。
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歴史の残るジャイアントキリングと言えますね。
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運用コストに天と地程の差がある格上を殺ったんだからねぇ。
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逆に、使っている方からしたら恐怖以外の何物でもない結果だよね〜。
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話を戻しまして……その一幕から第1次中央大陸戦争終盤まで、へリック共和国の勢力範囲と同機の運用地形適正が見事に合致していた事から各地で戦果を上げ、同国の支配地域の維持に大きく貢献したと考えられます。
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その後の第1次大陸間戦争ではガイロス帝国軍の高性能ゾイドに対抗出来なかったのか、はたまた共和国軍の戦術が変化したのか……本土防衛用の二線級ゾイドに追い落とされて――。
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そんで型式からも分かる通り、第2次大陸間戦争(新バトスト)等では正式な再生産もされなかったんだよね〜。
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……惜しい結果ではありますが、運用適正外の砂漠(エウロペ大陸)や第2次中央大陸戦争の高機動戦での活躍は難しいと考えられますので、仕方なかったとも思えます。
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攻撃思想
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攻撃思想
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初登場時の中型ゾイドにあるまじき大金星を挙げた事から格闘性能が目立つけれど――。
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長距離用と思しき2連装電磁キャノン(=レールガン)と中・短距離で小型ゾイド等の軽装甲目標を駆逐する6連装ミサイルランチャーなんかも装備しているから、意外とどんな距離でも対応できるのよね。
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――まぁ、それぞれ命中精度と弾数に問題がありそうだけど。
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それ以外にも幾つか指摘が可能となっております。
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主兵装であると考えられる2連装電磁キャノンは反動抑制の為なのか射撃方向が限定されている上、取り付け位置の関係から2足モード時には運用方式が対空用に限定されてしまいます。
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まぁ、その限定された向きを利用して、アイアンコングの急所に一撃した時もあるんだけどね……。
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そして、ミサイルに関しては2足モードでしか使用出来な上――。
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腹部に装備されている事から、被弾時に致命傷となる可能性が生じると言うデメリットが発生しております。
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なんつーか……4足モードで突っ込んでアイアンコングを張り倒すのが一番有効な利用方に思えて来るわね。
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対多数戦闘や弱小機蹂躙戦、踏み止まる事を主眼とした防衛線では2足でどっしり構えた方が良い場合もありますので、一概にそうとは言えませんよ。
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補足事項
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補足事項
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いろいろあると言えばあるけど――上記の通り、装甲・攻撃共にほぼ完璧。
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同じ所属だからあり得ない例になるけれど、後発のアロザウラーとぶつかっても完勝出来る位に強力な戦闘能力を有してはいるんだよね。
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とは言え……これだけの重装備をしていれば、流石に機動・運動性能は低下します。
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つまりは力同士のぶつかり合いなら大型ゾイドにだって遅れは取らないけれど、機動戦は苦手。
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その際たる例は第1次中期の対グレートサーベル戦になるんだけど――。
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アレはベアファイターの弱点が諸に出た、同機最大の負け戦だよね〜。
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……とは言え、幸いな事にと言うべきなのか、当時のベアファイターに存在する天敵は上記の
サーベルタイガー
系のみであり、そんな不運はそうめったやたらには起こらなかったと考えられます。
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ま、その危険性があるだけでも活動は制限されるけどね。
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立ち位置的に良く遭遇するヘルキャットが小型ゾイド(※)で良かったよね〜。
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自分で(※)を補足〜。
小型高速ゾイドの火力でこのベアファイターの装甲を突破するのは困難を極めるから、脅威にならないんだよ〜。
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……まぁ、ベアファイターが動きが素早いヘルキャットを仕留める事も難しいので、遅延戦闘などを仕掛けられたら同機も動けなくなりますが。
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もしもの話になるけれど、この当時のゼネバス帝国にコマンドウルフに該当するようなゾイドが居たら、この機体の活躍は無く――今のヘリック共和国は無いかもしれないぐらいね。
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最後の補足となりますが――大型ゾイドの護衛といった迅速な行動を求められる事も苦手であると考えられ、機体特性も他に類を見ない事から同一機種の集団投入によって運用されていたと考えられます。
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総合評価
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総合評価
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一言で纏めると――致命的に苦手な相手が居るものの、かなり優秀なゾイドよね。
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ロールアウトした頃のへリック共和国の状況に合わせたかのような機体特性、運用地形適正によって中型ゾイドとは思えぬ戦果を同国に齎したのは当然の結果と言えます。
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表に出てない戦場だろうけど、この頃のゼネバス帝国軍でベアファイターを止められるのは大型ゾイドぐらいしか居なかったからね〜。
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表舞台で明確なのは件の大金星だけど――某山岳基地に対するトンネル作戦もこの子の為の戦場かねー。
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防壁の下を通り抜けたトンネルから散発的に襲撃し、帝国側が体勢を立て直して本格的な反撃が始まる前に離脱する。
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流石にトンネルを掘ったのは工作隊の面々だと思いますが……なかなか恐ろしい作戦ですね。
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トンネルのサイズ的に大柄なゾイドは通れないけど、ベアファイターは中型の癖に限定的ながらアイアンコングとすら殴り合いが出来る程の強力な機体であり――。
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この時協同したスネークスは、小型ゾイドながら瞬間火力に優れた実弾兵装を装備しており、時間制限付きの戦闘にも有用。
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防衛ラインの内側に突然そんな敵戦力が発生するんだから帝国側は気が気じゃなかったでしょうね。
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帝国側も襲撃がある度にトンネルを壊していたと思うけど……1本作れたのなら何本も作れるからねぇ。
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写真では昼間でしたが、夜襲されようものなら更に対応が遅れて大損害は必至……。
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恐らく絵に成らない為に割愛されているのでしょうが、援軍の無い籠城は詰んだと同じという良い例ですね。
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――ま、それ以降だと合致する戦場が無くなった所為なのか出番がぱったりなんだけどね。
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