ゾイド考察:イグアン

戦歴考察
戦歴考察
 第1次中央大陸戦争(旧バトスト)がまともに記録され始めてから第2次大陸間戦争(新バトスト)の中期頃まで――そんな長きに渡って(※)帝国系の小型主力ゾイドとして君臨してきた息の長いゾイドね。
 いきなりだけど、補足〜。
 (惑星大異変で磁気嵐が強まった頃は流石に使えなくて、モスボールしていたと思われてるよ〜)
 原型機とも言える ゴドス が不遇なゾイドであるのに対し、登場時期もあってかこの機体に関する記録はかなり優遇されています。
 第1次の頃だと、最強の小型ゾイドの座こそ逃がしたけど実質的なゼネバス帝国軍の主力ゾイドとして大活躍。
 んで、第2次に移ると――ガイロス帝国軍側が攻勢を保っていた頃の主力ゾイドだった為に活躍している画像がとても多い。
 ――まぁ、比較的優秀と言える小型ゾイドの再設計機だからね……これぐらいはして貰わないと困るかな。


防御思想
防御思想
 へリック共和国軍の主力小型ゾイド、ゴドスの類似機である事から装甲は無しに等しい状況となっております。
 殆ど同じゾイドですから思想も似ていますが……異なる点がいくつかあります。
 んー。色々な要素はあるんだけど……主に対ゴドス戦を考慮し、ちょっと採算度返しで良い装備を付けてるのよねー。
 機体の機動・運動性能を大きく向上させるフレキシブルスラスターバインダー(以下FSB)ですね。
 上記装備は、イグアンが元々が軽量な小型ゾイドである事等が重なり、その効力は絶大な物となっております。
 まぁ、追加武装や補助装備を実装する為の軽量化のあおり(※)で脚部の構造が多少脆くなっているんだけど……格闘戦で蹴りを使う時に工夫しないといけない以外には問題ないらしいわね。
 またまた(※)の補足〜
(これだけの重装備を施しているのに、ゴドスと比べて重量がたかだか600kgしか増えていないからだよ〜)
 ゴドスと同様に、装甲が殆ど無い状況から被弾すれば損害を被るのは確実ですが、FSBの機動・運動性能により、熟練者が運用すれば比較的長くに渡り前線で踏み止まる事も可能なゾイドとなっております。


攻撃思想
攻撃思想
 ゴドスとの運用思想の違いから、フレームが同じ機体とは思えない程の重装備になってるよね〜。
 ゴドスも結構な武装数だったけど、イグアンは更に近距離戦用の4連装インパクトガンを装備した上でハードポイントを追加。
 んで、その追加されたハードポイントもゴドスのコックピットを狙う気満々な所にある事から、ライバル機とガチンコの蹴り合いするよりも先に射撃で蹂躙してしまおうという意図が良く見えるわね。
 もともとヘリック共和国軍のゾイドはゼネバス帝国軍のゾイドよりも装甲強度や防護範囲で劣る機体が多い事から、ゴドスが敵に回るだけでも十分な脅威だったと考えられますが……。
 イグアンはそれ以上の火力を伴っていますからね……相対したへリック共和国軍側の被害は甚大だったでしょうね。
 Eシールドで何とかなるシールドライガーはともかく、コマンドウルフは良く無事だったよねー。
 ――なお、真の脅威はそれら重武装を1人で運用可能としたゼネバス帝国のFCSとなります。


補足事項
補足事項
 さっきFBSの話をしちゃったから、あんまり話す事が無いんだけど……ゴドスとの間に大きな格差を叩き付けたのがこの装備なんだよね?
 その通りね。
 ゼネバス帝国軍の主力ゾイドであるアイアンコングとの機種相性の影響で、同国を代表する小型の座には立てなかったけど――。
 後発機は従来機を上回らなければならないという至上目的を比較的簡単に達成出来たのはFBSが発揮する高い機動・運動性能あってこそだからね。
 あ〜、地味に レッドホーン をディスってる〜。
 まぁ、生産性や整備効率、稼働時間の低下を招いているので、完璧な追加装備とは言えないのですが……乗る人間からすれば、とてもありがたい装備ですね。
 ……ん? そういえば機種相性ってなに?
 んー、簡単に言うと……例えばだけど――イグアン(野生体)の捕食対象がレッドホーン(野生体)だったりしたら、協同時に問題が出るのは判るでしょ?
 あー……、うん。コンバットシステムである程度何とかなると思うけど、それはゾイドコアからしたらストレスマッハだね。
 そんな相性の事と……あとは種が近ければスタミナとか補給とかのタイミングが似てるから一緒に扱いやすいって事ね。 


総合評価
総合評価
う〜ん……あえて悪く言うと、どんなに頑張っても改造鹵獲機?
 ……非常に強力なゾイドではありますが――殆どヘリック共和国の機体と言うのは事実ですので、ゾイドコアの変更など行っても整備や運用性で問題が発生するのは致し方ないと言えます。
 これまでの話の通り、原型となったゴドスよりもかなり優れているんだけど――フィーエル、続き。
 追加装備の増強とそれによる整備性の悪化の為、イグアン1機の運用コストでゴドスが1.5〜2機は運用出来ると推察されています。
 これ程のデメリットがあるのにも拘らず、ゼネバス帝国がイグアンの採用に踏み切ったのには、同国とへリック共和国と比較し、国力劣っている事が理由として挙げられます。
 ――要は、人(兵員)が居ないから個々の性能でカバーしようとした訳。
 余分なコストが掛かりますが、機動・運動性で勝っている為に1対1での勝率は極めて高く、最善の状況を思考すれば、1機でコスト分以上の働き(キルレシオ1対2以上)も出来る可能性があります。
 イグアンにはソレを成せるだけの能力はありますが、その思考の結果がどうなるかは……様々な歴史の史実を読めば明らかですね。
 う〜ん……。
 ゼネバス帝国の話は判ったけど――数で勝るガイロス帝国はどうなるの?
 あの国は、かの人策謀の結果もあって国力無視の超軍事国家ですからね……。
 当時の技術力で運用できる最強の小型ゾイドがイグアンだった、もしくは運用コストの掛かるこのゾイドを大量導入する事で国力を疲弊させる事を狙った――とかいろいろ考えられるわね。



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