戦歴考察
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戦歴考察
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第1次中央大陸戦争(旧バトスト)の中期頃、ゼネバス帝国が開発した最強の中型ゾイド(※)ね。
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(※)の補足〜。
大風呂敷を広げたけれど、機動・運動性能等を勘案すると「当時最強」が本当で……現行最強はライトニングサイクスかシャドーフォックスだよ〜。
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中型ゾイドとは思えぬ重装甲に大型ゾイドにも通用するレベルの火力、過不足無い機動・運動性能……。
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当時のへリック共和国軍の3大中型ゾイド(コマンドウルフ、
ベアファイター
、
アロザウラー
)の全てに対して同等か優位に立てた事からも判る通り、隙が無く――どこに出しても活躍できる優秀なゾイドですね。
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初登場は第1次の中期頃――ZAC2042年、ヘリック共和国の長大な防壁を破砕するのに使用され、それ以後様々な戦場に現れるようになります。
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格上の大型ゾイド以外に対して撤退等の劣勢に陥った事が無い、その上撃破された描写も無いという結構凄い事をしていますね。
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……まぁ、出番が少なかったというのもありますが。
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――しかし、第2次の頃だと同じ重装甲ゾイドであるベアファイター同様、型式すら与えられないという不遇な扱いを受け――戦況が帝国側不利に傾きつつあった事もあり、あまり活躍できずに退場しています。
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まぁ、これが開戦初期から中型主力ゾイドに座っていたりしたら……消耗戦に陥る事無くへリック共和国軍を粉砕してしまいそうだからねぇ。
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旧大戦時にはその生産数がネックでしたが、軍事費に全振りしているガイロス帝国なら大量に量産してしまえそうですからね。
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とは言え、そんな事をしたら後々のネオゼネバス帝国の蜂起系にも響くだろうしね。
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そりゃぁ量産出来ない――つーかしない、か。
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まぁ、それだけ優秀なゾイドという事です。
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防御思想
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防御思想
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なんつーか……ほんとに中型ゾイド? って言いたくなる位な重装甲ね。
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へリック共和国側の重装甲中型ゾイド代表であるベアファイターと異なり、装備欄に「複合装甲」の項目はありませんが――。
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同じ装甲を採用しているアイアンコングにも記載は無い為、採用していないと言う理由にはならない事から、同種の装甲を採用していると推察できます。
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と言うか、ヘリック共和国軍はこんな化け物相手によく拮抗出来たわねぇ。
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中型ゾイドの火砲では、恐らく装甲を貫通する事は不可能……ヘリック共和国系お得意の格闘戦に持ち込んだとしても、突撃戦用超硬度ドリルと過不足の無い運動性能で返り討ちに遭う可能性もある。
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中型ゾイドを効率的に駆逐するのには大型ゾイドをぶつけるのが一番有効ではありますが……。
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前に言った通り、この頃の大型ゾイド同士の戦闘は拮抗してるんで、中型ゾイドの駆逐に割く余裕は双方共に無し、と。
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……当時のへリック共和国軍の中型以下のゾイド乗りからしたら、出会いたくないゾイドナンバー1(しかも中型だからよく出現する)だったでしょうね。
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ちょっとした大型ゾイド……武装と耐久力が少し下がったレッドホーンみたいなもんだもんね〜。
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なお当時の帝国軍は緒戦から広域での大攻勢を実施する予定であり、その中核となる指揮官機が足りなくなる事が予測され――その対策として、本機は設計されたと推察できます。
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戦場に居座り続ける指揮官用中型ゾイド……まぁ、大型ゾイドの代わりと言う訳ね。
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とは言え、この頃の大型ゾイドの火力上昇は目を見張る物がありますので、流石に大型ゾイドと真っ向勝負をするのは無謀であり、側面攻撃を優位に進める為の機動力も凡庸である事から格上に挑む事は出来ませんが……。
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格上となる大型ゾイドが居ない、もしくは大型ゾイド同士の戦力が拮抗している状態においては、中型ゾイド以下には墜とされ難い上に大火力を有する本機はへリック共和国軍を大いに苦しめた事でしょうね。
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まぁ、そんな大規模戦闘じゃなかったとしても、フィーエルが予測した当初の用途――小隊規模の部隊長として配備されてるだけでも十分脅威だけどねー。
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あとは……大型ゾイドは基本的に天敵だけど、大型電磁砲が当たれば一撃で返り討ちに出来る可能性があるから、シールドライガーの急襲には少しだけ対応できるのかな?
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いや、流石に機動・運動性に勝る相手に対し、支援も無しに半固定砲を当てろって言うのは無理だと思うわよ?
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……ゼフィーならやれそうですけどね。
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ん? 私を基準にしちゃいけないんでしょ?
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補足事項
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補足事項
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機動・運動性能が優れていたり、問題が無かったりするとこの項目で話す事がなくなっちゃうんだけど……。
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まぁ、あえて言うのならちょっと整備が大変かなー、って所かな?
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デメリットより、装甲の項目で述べられた偵察・索敵能力に優れており小規模部隊の指揮官機として最適という重要な要素に集中した方がよろしいかと。
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当時、この機体に対抗できたヘリック共和国側の中型ゾイドには無い、とても優れた優位性だよね〜。
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機動性の問題から奇襲には向きませんが、強襲、偵察、主力の全ての要素を兼ね備えている事から――。
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ハンマーロックやイグアンを護衛に加える事で強襲中隊の、手足となるヘルキャット部隊を与える事で偵察部隊の指揮官機としての運用が可能となる他、同型機を主軸として大型ゾイドの護衛に組み込む事で主力の構成機となる事も可能となります。
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ゼフィーが最初に言った高い運用・生産コストは確かにデメリットではありますが……。
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へリック共和国軍が3つの機種で行っている事を1つの機種で賄えるという事実は、対極的に見た運用コストを大幅に削減する事が出来ると言う事であり、その効果は絶大です。
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整備部品とかの種類が絞れる訳だもんね〜。
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3大中型ゾイドで思い出したけど――へリック共和国のあの3機、後発機のくせにサシだとこの機体の勝てない(引き分けもある)のよねー。
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主力のアロザウラー、重装・極地対応のベアファイター、奇襲・偵察のコマンドウルフ――それぞれの要素に特化し過ぎた結果、総合力で勝る本機とは相性が悪いのでしょうね。
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総合評価
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総合評価
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一言で言えば、かなり優れた中型ゾイドね。
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最初に記載した通り、直接的な戦闘能力では後発機であるライトニングサイクスやヘリック共和国のシャドーフォックスには一歩劣ります(※)が、それでもこの万能性から来る優位性は揺らぎません。
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(※)の補足〜。
対大型ゾイドにも使用出来る程の武装を装備し、かつ高い機動・運動性を持っている機体は旧来機の天敵である事が多いよ〜。
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……しかし、その性能と優位性をもってしてもゼネバス帝国を勝利に導けませんでした。
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単体としての戦闘能力を極大化し、機種統一というコスト効率の最大限強化をしても尚、物量には敵わなかった――という事ね。
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第1次中期の終わり頃の状況ですと、先に述べた偵察構築で行けばコマンドウルフ3体を相手にする事になり、主力や強襲で構築すれば同数のアロザウラーやベアファイターとぶつかる事になります。
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いくらブラックライモスが優秀でも、中型1小型2 対 中型3の戦力差を覆すのは無理だよねぇ……。
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第2次の頃では逆に数的優位を取れ、ヘリック共和国軍を圧倒できる可能性がありましたが……。
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勝ち過ぎるとプロイツェンの戦略がご破算になる為、正規量産されずにでハブられた、と。
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ゾイド界の名機ではよくある事ですが……実力を発揮できずに敗れるのは寂しいものですね。
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