機体考察:ラファル

 TYPHON(ティフォン)社製の超高速ゾイド、RAFALE(ラファル)の考察を開始します。
 なお、本考察は本HP内で運用する為の調整を行った後のデータを元にした考察となり、虚心の鈴音(6話まで)のネタばれを含みます。
 それでは改めまして……「虚心の鈴音」の頃の私が所属するストライク・フィアーズやウェシナ軍と激闘を繰り広げました、TYPHON社の超高速ゾイド、ラファルの考察を開始します。
 開発経緯についてはオリジナルと似通っていますが、『虚心の鈴音』において勝手に補完した点も多く、本考察ではその辺りを重点的に説明させて頂きます。
 ――引継ぎます。
 スカイクラウ4管理ユニット、フィーエルが応対します。
 本作中に置いても、考察対象は古代種技術の実験・試作機でありスカイクラウ21――TYPHON社の言うグリフティフォンから得られた異質な技術体系のテスト機として設計・開発されました。
 あ、ちなみにオリジナルと違ってこっちの考察対象は100%TYPHON社製だよー。
 こっちの場合には『会話』ができる古代種技術と言っていいスカイクラウ21の管理ユニットが協力していたからね。
 なにも判らずに思考錯誤するよりは早く造れるわね――まぁ、それでも最初はうまく行かなかったらしいけど。
 ――本作中におけるオリジナルとの相違点としまして、重力制御系の技術を運用していない事が挙げられます。
 そして、後発である ウラガン と同様に、フルマグネッサーシステム駆動と大出力荷電粒子砲の組み合わせによる高機動射撃戦を基本戦術としつつ、同マグネッサー技術を応用した擬似斥力フィールド(※)という防御機構を併せ持っております。
 (※)補足〜。
(駆動装置であるマグネッサーシステムを使うから、使用中は殆ど動けなくなっちゃうけれど、実弾系とビーム系……特に磁場の影響を受けやすいビーム系に特に有効な防御兵装だよ〜。 ……あ、でもレールガン系は苦手でレーザー系には無力)
 なお、本考察では主機のコアジェネレーターの出力が若干足りない為に、サブゾイド核のコアジェネレーターからの給電によってマグネッサーシステムを稼働させている、としています。
 これらの装備により、考察対象は既存の戦闘ゾイド(第5世代機であるエナジーライガーを含む)に対して圧倒的な優位に立つ事が出来る戦闘様式であり、作中に置いて、ウェシナは実験機といっても過言ではないゾイドを前倒しして投入しなければ対抗出来なかった程でした。
 ねーねー、私の撃墜記録は―。
 ――コマンドウルフでエナジーライガーと相打ちに持ち込めるようなイレギュラーを考察には持ち込めません。
 むー。
 しかし、その点を除外し、機体性能だけを比較した場合、ウェシナの AZ−07 は爆撃等の大規模攻撃を主任務とした――例えるなら『墜ちないサラマンダー級』として運用されています。
 そして、その事実からも判る通り、一般人が操る同機では墜とされもしませんが考察対象だけをピンポイントで墜とす事も出来ません。
 どーしても墜とすとしたら、クラスAAA弾頭辺りで周りの地形ごとドカンとか?
 土地の再建等、後々の事を思考すると割が合いませんね。
 う〜ん……考察対象はそんなに凄いゾイドで、オリジナルと違ってTYPHON社だけの力で作れたゾイドなんだよね?
 作中でも10機以上は量産されていたのに、何でもっといっぱい作らなかったの?
 ――――いえ、作中での戦果は華々しいですが、実情は相当に厳しかったようです。
 ……はい?
 作品中で『敵機がいきなり自壊した』なんて事は書けませんので、カタログスペック通りの強敵(事実、6話の様にうまく使えばウェシナの部隊を一蹴する事が可能)ですが、実際は相当な問題児となっています。
 まず、機体自体に関してです。
 ウラガン同様、考察対象も古代チタニウム合金系の材質で構築されているのですが、初期型の頃のTYPHON社の精錬技術が未熟であった事もあり、フレーム強度が許容値に到達していない機体も多々存在していました。
 シンシアから聞いた記録だと、出撃直後に主幹フレームである背骨部分にクラック入って出戻る破目になったり、機動戦闘のテスト中にフレームへ掛かる負荷が許容値を超過しちゃって機体が空中(空中?)分解したとか笑い話みたいな事故報告が結構あったみたいね。
 とは言え、流石は卓越した技術集団であるTYPHON社と工廠型のスカイクラウの組み合わせは尋常ではなく、ZAC2124年代には古代チタニウム合金の発展型(超剛型や高靱型)等を精製出来る様にする事で考察対象やウラガンの稼働率向上に大きく向上させており、後期型の事故率は大きく低下しております。
 ついでに一応補足するけれど、事故率が「低下」しただけでなくなった訳じゃないからね?
(ラフィーの言った「敵機がいきなり自壊」の問題は改型になるまでずっと付き纏ったらしいわ)
 まぁ、実際に墜ちたり事故ったりすると問題点の発見が早く済みますので、必要悪と言えるのですが――。
 問題はこれだけではありません。
 ……?
 機体の不備が無くなれば凄い機体なのに?
 挙動に足を使わないフルマグネッサーシステムを主軸としていると言う事は、加速する方向が限定されないと言う事です。
 それはもう……私(ベルフェ)が乗って戦闘機動を取ったら、20秒以内に気絶する自信がある位です。
 うわぁ……。
 しかし、性能だけを見れば、未知の技術である重力制御系の装備を全く装備していない、イコール即戦力としての信頼性が高いと言う事で、増産は続けられていたのですが――。
 実験機故にコストの圧縮が上手く行かなかったのに加え、『量産機はウラガンにすべき』という対立意見からまともなラインが作れず、結果として多くても30機以下という僅かな生産数に留まりました。
 んでも、パイロット事情がそんな感じだと、もっと作ったとしてもまともに乗れる人が少なかったんじゃないの?
 それ故にTYPHON社はグリフティフォンとウラガンを決起の要として思考していたのですが……結果は作中の通りです。



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