L.C.factory製の『特別な人』専用のゾイド、ライガーゼロ・オーガの考察を開始します。 | |
ゼロ系は素体が綺麗な分、こういうスッキリした外装が良く似合うよねー。 | |
そうだねー。
逆に重武装化させても絵になるんだから、稀有な才能を持った子だよねー。 | |
雑談から始まってしまいましたね、ラフィーア。 | |
…………。
とりあえず、原型機であるライガー・ゼロとの対比から始めましょうか。 | |
初期の第3世代機だけど、4足高速ゾイドとしては性能のバランスが破格の高さで纏ってて……何を付けても上手く動いてくれる良いゾイドだよねー。 | |
その上、限界反応も高いから、私やプリゼアが乗ってもそこそこ頑張ってくれるゾイドだよね。
――絶対に物足りないから、押し付けられなければ乗らないけれど。 | |
――――。 | |
――――。 | |
……的確なコメントが来ましたが、コストも高い事を加えれば完璧な要約です。 | |
まぁ、そのコストに関しても、開発・製造の経緯からネオゼネバス・ヘリック・ガイロスの列強国全てで運用されていた事から、配備総数が尋常ではなく――。
第2次大陸間戦争終盤に置いては、普及型の主力と位置付けできる程度に低下しましが。 | |
ガイロスの連中の所に報復しに行くと、だいたい居るものねー。 | |
…………。
(気持ちは判りますが――諜報員の一人や二人が侵入したぐらいで、その人員が帰った場所を地上から消滅させたりしないで欲しいんですけれどね……) | |
――さて、原型気はこのようなゾイドですが、考察対象はそんな名機の標準兵装と似通った外装をしているものの……ハッキリ言って完全な別物と言ってもいいゾイドとなっております。 | |
え? そうなの? | |
ライガーゼロを名機足らしめるているのは、その汎用性の高さですが――。
この考察対象は、その特性を殺してでも『一つの目的』を達成する為の改造が施されております。 | |
その目的とは即ち、限界反応――言い変えれば反応速度の向上です。 | |
現代戦の基本である射撃兵装の射程に絶大な問題を抱えていますが、それを成してまで『特別な人』の思う様に動くゾイドを安価に、そして早急に製造したのがこの考察対象であるといえます。 | |
『特別な人』というのは、可能であるならば苛烈な機動性能と尋常ではない運動性能、そして過不足無い火力の全てを求めるのが常ですが――。 | |
それを実現しようとすると、第5世代機を遥かに上回る開発・運用コストを掛けなければならない上、普通の人が操る事が出来ないという量産にまったく適さないゾイドとなります。 | |
ぶっちゃけると、そんな機体を作るのは無理だよねー。 | |
はい。
莫大な資金・人・資源を持つ国家であってもそんなゾイドを作るだけの余裕は無いのですから、驚異的な技術力と発想力を持っていても、恐らく中小工房(?)であろうL.C.factoryがそれを成すのはまず不可能です。 | |
ですが、色々特異な能力を持った人員をお得意様に抱えているが為に、L.C.factoryはそういった『特別な人』の為の機体製造を迫られ、考察対象はその結果として生まれたものと推察できます。 | |
明示されている変更点はCASの全排除と(恐らく追加した内部機関の排熱と限界反応ギリギリの運用に耐える為の)冷却機能の向上、D.I.R.S.なる特殊装備の実装が記載されています。 | |
当然ハードポイント(装備の荷重・挙動による負荷に耐える為、頑強にする=重い)も削っていると思われるのですが……。 | |
一部大型化した装備やプラズマカノンという新兵装を加味しても、それだけで10tも重量が増しているという事は考え難く……明示されていない所で色々凄い事をしている可能性もあります。 | |
予想としましては――『特別な人』の挙動反応に応えられるよう駆動系を大幅に拡張し、その挙動に耐えられるように間接系のフレームを補強したと考えられます。 | |
ふぇ〜。
見掛けはあんまり変わってないのに、凄いんだ。 | |
……ん? と、いう事は――。
D.I.R.S.って言うよく判らないのも凄いの? | |
一時的に性能は上がりますが……排熱が凄まじい事になりますので、連続使用は止めた方がいいですね。 | |
簡単に挙げられる問題点は……熱源誘導ミサイルにロックオンされ易くなってしまう事。
そして、いくら高速戦闘用ゾイドが三次元機動が取れるといっても、高機動ミサイルなら見える間も無く当たりますので『回避』は不可能という事実でしょうか。 | |
とはいえ、高機動ミサイルなんて対航空ゾイドクラスの炸薬しか積めませんので、陸戦ゾイドの正面や側面装甲なら当たってもそんなに痛くありません。
しかし、後ろとかに当たればゼロ系の装甲配置だと危険な状況に陥る可能性も出てしまいます。 ……周囲の安全を確保した上で、止めとして使用するのが最適な運用方法かと。 | |
一応補足しますが、対地・対艦の重ミサイルが被弾した場合は大破確実です。
――重い(主に炸薬の重量)為に足が遅く、回避・迎撃は容易ですが。 (注:アニメとかでサクサク迎撃されている類の奴) | |
なんか、説明聞いてると……ものすご〜く私好みなゾイドの様な気が……。 | |
まぁ、対象は違えど……そういった人の為の機体ですからね。 | |
う〜ん。
でも、この子がロールアウトした時代……セイスモサウルスが居る頃だと、私はちょっと乗りたくないです。 | |
プリゼアがそう思うという事は、まだプリゼアは『人』というカテゴリーの内に居るという事です。 | |
は〜い。私、化け物でーす。 | |
……ゼフィリア、嬉しそうに言わないでください。 |