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ラフィーアの機体考察:ライガーゼロ・ガーディアン・アドヴァンスド

 ライガーゼロ・ガーディアンADの考察に入ります。
 ……開発経緯の詳細は不明ですが、ヘリック共和国系の機体の様ですね。
 大柄で楽しそうな機体だが――どう見る?
 早くて、硬い……射撃兵装こそ貧弱ですが、その防御力には惹かれますね。
 ただ、その設計・運用思想も大変好ましいと思うのですが……相当使い難そうですね。
 前足の両肩部に装備された大型シールドと手首部分の大型格闘兵装を装備し、 その大質量を530km/hで運用する為の推進力を、 背と後ろ足の両肩部に装備した大型スラスターで提供しているのですが――。
 その全てが大型装備の為に細かい挙動が取り難く、同時にその配置から考察対象の四肢は走る為の物ではなく、 制動や旋回、防御の際の姿勢保持を実行する為の補助脚として運用している物と考えられます。
 随分と思い切った設計をしてるよなー。
 ライガーゼロ系の最終機体であるライガーゼロ・ファルコンもその実似たような運用思考ですから、十分有りですよ。
 とは言え、流石に本考察対象は「その目的に特化し過ぎた特装機」と言わざるおえません。
 その訳は?
 対レーザー・ビーム防御を重視したその思想を見るに、 セイスモサウルスが全盛期の頃に開発がスタートした機体と見ますが……共和国の限られた技術力で、 規定の防御力と機動性を継ぎ込む為に、妥協したと思われる点が幾つかあります。
 1つは対実弾装甲、そして、もう1つは稼働時間。
 装甲はネオゼネバス帝国が運用している兵装の大半がエネルギー兵器であった事を見越しての仕様 (派手な黄色の装甲は対レーザービームコーティング系、装甲自体も軽量化の為に対実重視よりも軽い対E重視と予測) なのだと考えられますが、後年になると運動エネルギーを利用した兵器が見直されてきますので、 後々になってくると相当厳しい状態に追い込まれると思われます。
 シールドライガー系と同じ要点防御方式で、肩から下はフレーム向き出しだものなぁ……。
 対エネルギー兵器系の防御機構は広域をカバーするものが多いので、 装甲が配されていなくてもエネルギー兵器であれば問題は無い筈ですが―― 両前肩の可動装甲でカバーできない程の実弾火線に晒された場合、非常に危険な状態に陥ると推察できます。
 もう一つは稼働時間かぁ……。
 コレは特機の常になりそうな弱点だが、やはり重要?
 攻撃を主軸とした機体であれば、一撃離脱でやる事やって逃げてしまえばいいのですが……考察対象は「機動防御」 を主眼とした機体である事から、可能な限り戦場に残留しなくてはならない為―― その重要度は他用途の機体以上となります。
 その上、考察対象はライガーゼロのCASという立ち位置にある事から、内装の改善ができませんから…… ちょっと頭の痛い課題ですね。
 素体はライガーゼロ(310km/h)。そして、四肢が武装で埋まっているとなると機動は外部推進機に頼るしかないからなぁ。
 スラスターの推進剤(マグネッサー・スラスターならゾイドコアの体力)が尽きたら、 走る壁が歩く壁になってしまう訳か。
 そういう事です。
 ……ただ、次の考察対象の事も併せて考えますと、この外装の開発メーカーの設計思想には警戒が必要と考えます。
 …………どういう事?
 ……いずれ、他のメーカーが考え付かないような、とんでもないのを作りそうな気がするのです。
 さ、際で……。